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IBM i と OpenOLAP の連携(2)- 導入完了
前回、お届けした「IBM i と OpenOLAP の連携(1)- 導入決定までの経緯」にて導入が決定するまでの経緯をお届致しました。今回は、実際に業務で使用できるまでに我々がご提供したソリューションについてお届け致します。
IBM i から、キューブ作成までの、自動化
導入決定後、お客様のサーバーへ、OpenOLAPを導入しました。 IBM i への導入も考えましたが、キューブと言う膨大なデータを IBM i のディスクに保持する事は、コストの面から断念し、Windowsサーバー上で構築を致しました。
また、DBMS には PostgreSQL の利用が一般的ですが、お客様は既に MySQL を使用していたので、管理方法が一本化できる事から MySQL 版の導入を行いました。
短期間で構築するため、以下の様に、お客様と作業を分担し、進めました。
- お客様担当
- 各担当者からの聞き取りから、IBM i からのデータ抽出方法の把握
- 当社担当
- IBM i からのデータ抽出から OpenOLAP でのレポート作成
手作業によりキューブ構築までを行う事は、前述の様に実現できましたが、業務で使用するためには、全てを自動で行う必要があります。
自動化実現の最大のネックは、IBM i の物理ファイルから MySQL のテーブルへのデータ移行でした。ちなみに、この様に、元情報を OLAP が認識可能なテーブルへ移行する事を、「ステージング」と呼びます。
ステージング実現のため、プログラムを作成し実現する事と致しました。しかし、今後の事を考えると、対象の情報が増える度に、ステージングを行うプログラムを作成する事は得策とは言えません。
そこで、ステージング処理は、以下の仕様と致しました。
- IBM i に新規で制御情報を保持するマスターファイルを作成
- マスターファイルへは、 IBM i の物理ファイル名とMySQL のテーブル名を設定
- ステージングプログラムにて、上記マスターへ登録済みの物理ファイル名をから各項目の属性等を取得
- 取得した属性を使用し、初回のみ、MySQLのテーブルを作成
- IBM i のデータを取得し、MySQLのテーブルへ登録

ステージングも無事自動化が実現でき、その後、キューブ更新も自動化する事ができました。
お客様担当の箇所も、RPGⅣ プログラムにより、自動化する事ができました。
全てを連結した、CLLEプログラムを、ジョブスケジュールへ登録し、一連の流れ全てを自動で行うご要望にも、応える事ができました。
IBM i の情報を使用したアクセス制御
OpenOLAPへのアクセスには、ブラウザにて構築済みの、個人用ポータルを使用します。以下の様な流れでアクセスします。
- 各社員は、ブラウザにて、個人用ポータルへログインする
- ログイン後、個人用のメニューに設定された、OpenOLAP へのリンクをクリックする
- OpenOLAPにて必要な情報を閲覧する
ここで問題になるのは、OpenOLAPへのシングルサインオンとOpenOLAPへのアクセス制御でした。
シングルサインオン自体は、OpenOLAP のソースより方法が理解できましたが、その前に、個人用ポータルへのアクセスユーザーと同様のユーザーを OpenOLAP へ登録する必要があります。
残念ながら、OpenOLAP には LDAPの様な機能はなく、前述の様に、ユーザーを登録する他ありませんでした。しかし、膨大な社員データを全て登録および保守する事は現実的ではありません。そこで以下の様に、自動化できる仕組みを構築致しました。
- IBM i にて、個人ポータルのアクセス制御情報が、保守される
- 物理ファイルのトリガープログラムにより、アクセス制御情報のステージングを行うプログラムを実行する
- ステージングプログラムは、OpenOLAP 上の個人情報および、アクセス制御情報を更新する

個人ポータルのアクセス制御情報を保守する業務は、今までも業務としては存在しているので、業務を変更せずに導入が行えました。
インストラクション
これにて、OpenOLAP を利用したシステム構築が完了致しました。ですが、キューブ構築の設定やその考え方、またレポートの作成方法などは、IT部門の方にご理解していただく必要があります。その為、システム構築までに、当社が蓄積した情報をもとにインストラクションを行い、スキルトランスファーを実施致しました。現在は、お客様の手で、その保守も行われています。
最後に
導入から約1年程経ちます。お客様からは、つい先日も、ある情報を、OpenOLAP へ追加したいと仰っていました。活用されているご様子が伺い知れて、大変嬉しく思いました。
以上で、当社がご提供した、OpenOLAP の導入ソリューションは完了となります。如何でしょうか?
V5R4 より WebQuery が使用可能となり、オプションで OLAP 機能を付加する事もできます。WebQuery の OLAP は既存データをそのまま使用する事に長けており、今回の様にキューブを作成する必要がないのが利点と言えます。しかし、IBM i の高額なディスク上に大量のデータを保持する事が得策ではない環境の中で、IBM i の情報を有効活用するために、この様な手法もある事をご理解いただけると幸いです。
当社は、様々なオープンソース製品と、IBM i との連携についても実績がございます。製品・情報・業務を考慮した上で、トータルサービスを、ご提供致します。どうぞご活用ください。
お客様からの要望を実現するため我々は様々な角度からソリューションをご提案させていただきます。お一人で悩まずに我々に是非ご相談ください。





